大阪府岸和田の現役高校生進学指導専門塾「大志学園」 学長です。ブログを始めました。

塾講師という仕事との出会い。第一印象は最悪。

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塾講師のアルバイト、第一印象は最悪。

前回のブログに書いたように、何気なく始めた塾講師のアルバイトの第一印象は最悪でした。

最初に担当したのは中学2年生の国語、生徒の前に『適当に教えといて』とでもいうような雰囲気で生徒の前に放り出された私には、目の前の生徒とどう向き合えばよいのか全くわからず、毎回の授業が恐怖でしかなく、モチベーションなど全然湧いてきませんでした。

それまでに経験した肉体労働のアルバイトの現場のおっちゃんの方が、親切に仕事を教えてくれました。
(口は荒くて、怖かったけど…(汗))

でも、結果的にはそこから35年以上、学習塾という仕事に携わり、今や足のつま先から頭のてっぺんまでどっぷりと塾という仕事の沼の中に浸かっている私ですが、自分から進んで沼に浸っていったのではありません。

この沼に引きずり込んだ出来事や人間がいたのです。


最初の数か月間は、通り一辺倒に塾講師として、授業をして終わりという講師でした。
そんな状態で、先生(づら)して偉そうに、生徒たちの前に立っていても、生徒たちは私のことを先生として認めてくれるはずもありませんでした。

『自分は先生には向いていない。学年が変わるときに辞めよう。』

とネガティブに考えていたある日、中学2年生の一人の女子生徒が授業の後、話をしたそうに事務所にやって来ました。

私以外の先輩の先生は授業に出払っていたので、聞いてあげることのできるのは私以外にいなかったので、話し相手くらいにはなるはずだと思い、その女子生徒の話を聞き始めました。


彼女は快活で勉強もよくでき、リーダーシップもある生徒でした。
当時の自分はその生徒とは6、7歳しか年が離れていなかったので、自分の中学時代を思い出すことは容易でした。
中学生の私は強い自信を持てるものは何もない中途半端な中学生でしたので、その女子生徒のようなタイプの同級生の女子は、しっかりしていて、強くて、何でもスマートにこなしているので、私には輝いて見えていました。
だから、話を聞くまではその生徒も悩みなんてないように感じていました。

でも、よく話を聞いてみると、クラブ活動、友達関係、勉強について、いろいろと悩んでいることを知って目から鱗が落ちる思いでした。

その女子生徒はひとしきり話すとスッキリした表情でその日は帰っていきましたが、ほんとうにスッキリしたのは私の方だったかもしれません。


その日から、私は教える力のない半人前の先生だけれど、生徒の話を聞くことはできると思い、先生というより、少し年上の先輩か近所のお兄ちゃんというスタンスで接し、授業の前や終わってからの時間にできるだけ多くの生徒たちとどんな話題でもいいので何か誰かと話すようにしました。

すると、生徒たちとの距離が少しずつ近づいて、生徒たちのことが、少しずつわかるようになってきました。

授業を受ける生徒の目も少しずつ変わってきたように思え、少し自信を持てるような気がしました。

一人の女子生徒の話したそうな表情と事務所に他の先生がいなかったことで、私はチャンスを与えてもらい、少し自信を持つことができ、塾の先生の仕事が楽しいと思い始めました。

塾の先生を始めて3カ月くらいの話です。

(つづく)

▼第1話から読む▼

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