大阪府岸和田の現役高校生進学指導専門塾「大志学園」 学長です。ブログを始めました。

生徒の人生に関わる「進路指導」

前回のブログに書いたように、浪人生部門を始めて1年間、勉強の指導、進路指導、福利厚生などなど目の回る日々でした。

勉強をしない生徒を夕方残して勉強に付き合ったり、
模試が終わると自信をなくして落ち込んでしまう生徒を励ましたり、
生徒の諸々の悩みを聞いたりしながら、1年間が終わりました。

すべてが初めてのことなので必死に全身全霊をかけて仕事をしました。
結果、春には28人全員が無事大学生になり、胸を撫でおろしました

しかし、喜びに浸ってばかりいるわけにはいかないのです。

この仕事には終わりはありません。

2月になると次の年の生徒募集です。
また、高校訪問、電話営業の毎日が始まりました。

前年の営業ノウハウ、受験結果も相まって、1年目よりも生徒の数は多く集まりました。
携わるスタッフも少し増え、私自身としては少し心身ともに余裕が出てきた1年だったように思います。

1年目の28人の生徒は今でも忘れることはありませんが、2年目の30数人の生徒についてはあまり記憶に残っていません。

そんな浪人生部門2年目の印象の薄い生徒たち(ごめんなさい🙇)の中にあって、
今でも忘れることの出来ない一人の生徒がいます。

その生徒は、高校を卒業して1年経っていました。つまり3回目の受験に向けた2浪生でした。

目次

進路指導の大切さを痛感した出来事

当時は、団塊ジュニアの世代が高校生で、人数も多く、国公立・私立ともに難関大学と呼ばれる大学への現役合格者の割合は3割程度の時代だったので、「一浪=ひとなみ」などと言われるほど、浪人する受験生は一般的であった時代で、2浪する受験生も少なくはありませんでした。

その生徒は、高校3年生のとき、塾や予備校に通うことなく、必死に受験勉強をすることもなく過ごし、適当に「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」とばかりに私立大学を上から下まで17~8回受けたそうです。
結果、すべて不合格になり、大手の予備校で1年間を過ごしたようでした。

問題は高校3年生のときではなく、大手の予備校で1年間過ごした後の受験の内容です。

2回目の受験も1年目の受験と同様、20回ほど私立大学を上から下まで受けて、また全て不合格とのことでした。
1年目と違うのは、受験校が全体的に上方修正されていました。

浪人した場合、モチベーションを高めるために、第一志望を1ランク上げて設定するのはよくある話です。

しかし、これは受験生の主観の話です。
進路指導は客観性が大切で、生徒が直視したくないスベリ止めの学校の入試も視野に入れながら、受験勉強をしてもらうためのものです。

だから、その生徒の大手予備校での2回目の受験の結果を聞いて、進路指導の大切さを改めて感じました。
一歩間違えると、1年間通ってもらっても1年前と何も変わらない結果になる、だから進路指導は「塾」や「予備校」では大切な指導の1つであるということを改めて教えてくれました。

それ以降、私は進路指導では、生徒がポジティブな気持ちを持つように励まし、勇気づける一方で、最悪最低ラインを想定して考え、伝えるようになりました。

▼第1話から読む▼

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