前回のブログに書いたように、会社を辞めたのは良いが、本当は何をしたいのか、そのために具体的に何をしなければならないのかが、見えなくなってしまいながらも、独立起業に向けて、自分に足りないものを補充するべく奔走しながら、心の整理と起業の準備を始めました。
どんな指導形態・対象学年で勝負する?
まずは、何をするのかを決める必要がありました。
私が、それまで歩んできたのは教育産業、学習塾の中でしたので、その中で考えることになったのですが、一概に教育産業、学習塾と言っても結構幅が広いものでした。
例えば、対象については、小学生、中学生、高校生、そして浪人生。
形態については、一斉授業、個別指導
規模は、などなど多種多様にわたっているので、しっかりと考える必要がありました。
私のキャリアを考えると、小中学生、高校生、そして浪人生への指導を経験をしてきました。
この3つ中で、私は現役高校生への指導で勝負することを決めました。
理由は、いくつかあります。
現役高校生への指導を選択した理由
1つ目は、小中学生の指導を対象にした、高校受験対策の塾を見渡すと、その当時、諸先輩方が個人塾を営んでいました。さらには同世代の方々が続々と独立し始めていました。
まさに高校受験対策の塾はレッドオーシャンそのものでした。
正直なところ、私にはその方々に正面から向かっていき勝てる気がしませんでした。
粘り強く、続けていれば何とかなるのかもしれませんが、これから始めるのは会社の経営で、資金が尽きれば、その段階でゲームセットなのです。
だから、高校受験対策の塾は選択肢の中からまず消えました。
次に、直前の職である浪人生を対象とする予備校。
これも、以前のブログで書きましたが、
「予備校」は塾と違い、「学校」なのです。
心ならずも浪人してしまった人が、捲土重来を期して勉強を中心に生活をする場です。
「予備校」を商売として収支で考えると、大阪南部の生徒が大阪の中心部まで出る不便さや低コストでの運営という競争力があるので成立するだろうが、生徒もスタッフも少人数での運営となると、「学校」という機能を充足させるのには無理があり、構造上の欠陥を孕んだままの不健全な経営となることは前職でも経験済みであったので、これも消えました。
結果、消去法的に現役高校生の塾が残りました。
また、積極的な観点から考えると、大阪南部にある岸和田市の高校に通っている高校生は、岸和田市よりもさらに電車で30分以上かかる地域から通っている高校生が数多くいました。
彼らが大阪市内の塾や予備校に通うとなると、行きは岸和田から30分帰りは大阪市内から1時間電車に揺られて通う必要がありました。
これはほんとうに時間がもったいない話です。
だから、地元の高校生が時間を節約するために、地元に安価で安心して通える塾を作り提供したいという思いがありました。
当時の岸和田には予備校の現役生部門もなく、大手の高校受験塾がその卒業生をメインターゲットにした高校生部門を運営しているくらいで、大阪市内まで電車に揺られて勉強しに行く高校生もたくさんいるという状況でした。
(つづく)
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